| 笹尾根を駆ける-1 |
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| LSには黙っていたが、先週の山行のあとに記録をつけていて、「翌週も登りに行こう!」と予定を立てることにした。 その後、LSから次のトレーニング山行のことや、バスの時刻表の載っているURLなど連絡してきたが、すでにこちらも下調べ済みであった。 立てた計画は彼にしゃべりたくてしかたなかったが、 「当日、彼は大阪に行っているはずなので、そのときにメールをして驚かしてやるか」と思って沈黙を守るのであった。
8月の十日前後は一年でいちばん暑い頃である。 5時に起きるとすでに気温がかなり高い。 昨夜はオリンピック開会式の中継を途中で見るのをやめて寝たのだが、 暑くてしょっちゅう目が覚めていた。 昼間、汗をかくので夕食にかなり塩分をとるのだが、それで夜中に汗をかいたり、のどが渇いたりして目が覚めるように思う。
ものすごく早い時刻というわけでもないので、電車など通勤通学のひとが少なくないが、土曜日なのでぎゅうぎゅうというわけでもない。 五日市線に乗ると、ホセ隊長の出身高校の制服を着た、体格の良い男の子が何人か乗っている。体育会系の連中であろうか。隊長よりも大きなからだであった。
武蔵五日市駅から数馬行きのバスは数が少ない。 調べてきてはいるのだが、電車は一本前のものに乗ることができたので、30分ほど待つこととなる。ものすごく暑い。
マウンテンバイクの調整をする人、トレイルランニングのグループも何組かいて、食事を摂ったり体操をしたりしている。十人ぐらいいる。 もちろんふつうの登山客もたくさんいる。ジジババばかりでなく、若い人もけっこういる。
次の電車がきたら、バス待ちに列ができたので、あわてて並ぶ。 多くの年配の登山客が比較的早いバス停で降りて行った。戸倉三山でも行くのだろうか。真夏に低山はたいへんなことだろう。
路線バスながらかなりの速さで走る。各バス停の予定通過時刻も、こんなスピードで走ったときのことを想定しているのだろうか。 秋川沿いの道は片方が秋川、片方が山で路肩に開きスペースが少なく、観光客向けの駐車場がもうけられているようなところがほとんど無い。 バスで山に行くときは、こういった駐車場やトイレの有無をきちんと調べておき、次に自家用車でやってきたときのための準備としておくことが大切である。
車中に残った登山者を含めた観光客は、みんな終点の数馬まで行くのだろうか。途中で降りる人がいない。 ワタクシはいくつか手前の「笛吹(うずしき)入り口」というバス停で降りる。 運転手も「こんなところで?」という風であった。 武蔵五日市駅から50分。820円。
8時半であり、内陸部・低標高ということもあり、蒸し暑いこと。 バス通りから山に向かって10分ほどいくと、それなりの集落がある。 これが笛吹集落。 甲武相国境の笹尾根を挟み、秋川沿いや棡原(ゆずりはら)側にはこういった小さな集落が点在し、自動車の普及する前は山越えでずいぶんと交流のあったようだ。 棡原は「日本のビルカバンバ」という人もいるほどの長寿村で有名であった。 山間での農作業のための徒歩による上り下り、コメがとれないために低カロリーの食事となること、雑穀・そば・こんにゃくなど地元で取れるものを消費せざるを得ないが、どれも長寿に欠かせない食べ物であることなど、研究者が著していたが、どれも現代社会では難しいこととなっていることだろう。
ワタクシのこれから登る小棡峠へのみちは地図上にはあるものの、一般的な道ではないようで、じっさいに歩かれているかどうかは分からない。まして真夏のヤブに隠れてしまっているのかもしれない。
集落にいたおばさんに「すみませーん!小棡峠への道はどっちでしょう?」 「あの橋を渡って、行き止まりに標識があります」 その通りにいくと、はたして小さな道があった。 ちょっといくと背負い籠を背負ったおばさん。 スピードが違うのですぐに追いつく。 「おはようございます」 「あれあれ、先に行ってくれる人がいてよかったよ」 話を聞いていると、イノシシが良く出るところらしく、ひとりで山に仕事に行くのが怖いという。しばらくいったところに畑があると言っていたが、どうだったかな。 集落の畑は、イノシシやサルによく荒らされて困ると言っていた。
集落からの登り始めはかなり急な坂で、杉の植林の枝打ちをしたものが、そのまま下に落ちていて、道を杉の枝と葉が埋め尽くしている。 これに最近は毎日のように来る夕立で水が流れているのか、川に枝が流されてきたような状態となっている。 ところどころ分かりにくいところのあるものの、ちょっと状態の違うところに出てきた。 こんどは広葉樹の葉に埋め尽くされ、腐葉土状になったところだ。やはりところどころ分かりにくいところがある。 視界の開けたところにでるが、これからいく三頭山が遥か遠くに見えている。 眺めのよいのも考えものだな。 ただ、やはり湿度が高く、遠くまでキレイに見えるという感じではない。
チェーンソーの音がして、間伐でも行なっているのだろうか。 この作業をしていたおじさんが 「あれ、あんたひとりでここ登ってきたのかね?」という。 笛吹集落からは笛吹峠に直に向かう道があるが、そちらのほうが一般的な道のようだ。どちらにしてもハイカーでこれを登る人は少ないようである。 ここから上はなだらかになり、林間を抜けていく。迷わないように赤テープや木々に白ペンキが塗られている。 山を巻くように浅間峠側に行くので、この道でいいのかなと思っているうちに稜線にでた。小棡峠の標識がある。 バス停を出発して70分かかった。 きょうははじめからストックを使っているが、リズムを取ることもできるし、登りではもちろん威力を発揮するし、四足歩行の強さを感じた。 脚の筋肉がぜんぜん消費されていないようだ。
(続く)
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8月9日(土)23:00 | コメント(0) | ダイアリー 08年 | 管理
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